ミツバチの生態

ミツバチの集蜜力と蜂蜜

 ミツバチは働きもので、特に群れ全体の95%を占める働き蜂たちは、生まれてから死ぬまで休むことなく働き続けます。働き蜂の蜜を集めてくる力(集蜜力)は、群の数が多ければ多いほど大きくなります。

働き蜂たちは、巣から半径2キロ~3キロにある蜜源を求めて、一匹の働き蜂が1日に何十回も巣と花の間を往復して蜜を集めてきます。

働き蜂の集蜜力は、群の数が多ければ多いほど大きくなります。1万匹の群が5つあるのと、5万匹の群が1つあるのでは、5万匹の群が一群ある方が集蜜力が大きくなります。

 

一匹の働き蜂では、一生働いたとしてもスプーン一杯の蜜を集めることもできないといわれています。しかし、それが5万匹以上の大きな群になると、蜜の集めやすい春先から夏にかけて、50キロにも及ぶ蜜を集めてしまうこともあります。

互いに助け合い集団による活動を得意とするミツバチにとって、群の大きさは非常に重要な要素になります。

 

蜂蜜とは、ミツバチが花から花蜜を集めてきて巣に蓄えたものですが、花から採ってきた花蜜はそのままでは濃度も薄く、1週間も経てば腐ってしまいます。

ミツバチたちは、保存が効きやすいように花蜜を蜂蜜に加工しているのです。ミツバチは花から蜜を採ってくると、蜜嚢という袋の中で、花蜜の成分であるショ糖を、酵素によって果糖とブドウ糖に酵素に分解します。

 

巣箱に帰ったミツバチは他の働き蜂に口移しでその蜜を与えると、このミツバチはすぐにまた花蜜を採りに巣から飛び立っていきます。

蜜を受け取ったミツバチは、蜜嚢の中で果糖とブドウ糖に分解したものを他の働き蜂に渡します。働き蜂たちは、体のなかで花蜜を何度も繰り返し加工していくことによって、完全に果糖とブドウ糖になるまで分解し、そしてようやく巣房の中に蓄えられる状態になります。

 

蓄えられた蜜は、夜の間、何万匹ものミツバチが羽をばたつかせ風をおくり続けることで蜜の水分を蒸発させ、水分量を約20%にすることで、濃縮された状態にします。この夜間の作業を通して体積が約半分になるまで濃度を高めるのです。

 

このようにして濃縮され蜂蜜に転化された状態で、働き蜂たちは腹部からロウを分泌して蜜蓋をして巣房に保存します。このようにして完全に濃縮され蓋をした蜂蜜は、石蜜または完熟蜜といわれ、何十年、何百年経ったとしても変質することなく、食用に利用できるといわれています。

 

エジプトのピラミッドで、2000年を経過して出土したもので、使用に耐えられたものは蜂蜜だけだったといわれています。